新しいのに京都らしい、メニュー全部食べたくなる旨安立ち呑み!

2016.9.19更新

河原町「すいば四条河原町店」

 安くて旨くて綺麗じゃない立ち呑みもいいが、安くて旨くてすごく綺麗な立ち呑みもまたいい。できるなら、両方のお店を知っておいて気分次第で使い分けてみたい。ここで紹介したいのは、京都で人気の〝安くて旨くてすごく綺麗な立ち呑み〟だ

 安くて旨くて綺麗な立ち呑み「すいば」。初めて行ったのは、1号店の「すいば 六角富小路店」だった。あれは忘れもしない5月19日。いや、実際はちょっと忘れてて画像のデータを確認したが、その日は「Miniature Garden」長妻美玖さんのグラビア撮影日で、その終了後にひとり打ち上げしようと行ってみたのだ。それが実にいい店で、とても気分よく呑むことができた。よい撮影の後に、いい店で呑む。これほど幸せなことはない。本当にあの日はよい1日だった。

 ということを思い出し、ひさびさに「すいば 六角富小路店」に行ってみようと思いついた。特に京都に用事はなかった。呑みにいくためだけのお出かけである。ところが、念のためHPで確認してみるとその日は定休日になっているではないか。ガーン、だな。じゃあどうしようと思ったところ、2号店である「すいば 四条河原町店」は開いているという。定休日は店によって曜日が違うらしい。四条河原町ならむしろ行きやすいし、やで、うでしやとばかりに阪急電車に乗った。早くビールが呑みたい。早くうまいものが食いたい!

 ところが、である。場所はよく行く老舗立ち呑み「たつみ」の近くとのことで、勝手知ったると油断したのが悪かった。四条河原町交差点北西の狭いエリアで迷うという、なかなかにキツイ事態になってしまった。詳細は後ほど述べるとして、周辺をぐるぐるした挙句、店に着いた時には心が弱っていた。渇ききっていたと言ってもいい。一刻も早くビールを呑まないと大変なことになる。とても綺麗な笑顔で迎えてくれたお店の女性スタッフの方に、当方はとても見苦しい顔でお願いした。とりあえず、生ビールをください!

​まずは生ビールと牛モツ煮こみ・ポテサラ!

 生ビールは一番搾りで300円!安い!当然旨い!ひと息でほぼ半分くらい呑んでしまう。そして間髪いれず残りの半分。つまりふた息で3/4を呑んでしまう勢いで、我ながらどうにも浅ましい限り。でも気にしない。すぐにもう一杯注文し、あわせてアテもいくつか注文。メニューに〝すぐにお出しできまーす〟と書いている「牛モツ煮込み」と定番で頼みたい「自家製ポテサラ」!

あっさり風味でおいしい牛モツ煮込み180円。ええ、180円なんですよこれが。

 「牛モツ煮込み」というと濃い目の味付けをイメージしがちだが、こちらはかなりあっさりめ。あっさりなんだけど葱もたっぷり豆腐もたっぷりであんかけ風にとろりとしてて、全体として〝あっさり旨い〟。つまりどういうことかというと、とりあえずこれ!という一発目のアテとして最適ということだ。男なんだろう?一杯目の生ビールと牛モツ煮込みで胸のエンジンに火をつけろ!そんな勢いで、俄然呑みたい欲が高まりまくり!これすなわち、呑欲(どんよく)という!

これこれ、こういうのがいいポテトサラダなんだよ。という、いかにもなポテサラ150円!

 ポテサラは柔らかくきめ細かいタイプ。こちらもあっさりだがしっかりした旨さだ。量もたっぷりなのが実に嬉しい。この手の、脇役に徹するいぶし銀的旨さのあるポテサラは、呑んでる最中つねに手元に置いておきたいと思う。ビールを呑んではちょっとひと口。肉を食ってはちょっとひと口。魚を食べてもちょっとひと口。そんな感じでちょっとづつ食べていきたいところだ。例えるなら、よい文章に的確におかれる句読点のように。この例え、あってんのかな?

​蒸し豚とエレベーターでさらに気分上々!

 本気で呑み食いモードに火がついてきた。となれば食べたいのは肉。肉である。魚も旨さそうなものがたくさんあったが、今日は肉にしようってことで「蒸し豚」を注文。一緒に、「これがあるのか!」と嬉しくなったエレベーター。これ、昔よく通っていた今はなき三条の居酒屋「万長酒場」でよく食べてたやつだ。他の地方では見たことがないので京都ならではのメニューという印象が強いが、実際どうなんだろうか。ともあれ、個人的にはエレベーターが食べられるとは〝すごく京都らしい〟と思ってしまう。正直、かなり嬉しい!

ボリュームたっぷりの蒸し豚380円。甘辛のタレも旨いのナンノ陽子!

 蒸し豚、ちょっとびっくりのボリューム!甘辛のタレと、さっぱりとした旨み脂身の組み合わせが最高だ。つくづく旨い。しかも野菜もたっぷり添えられているので、健康にもいいよ!心理的アリバイは大事だよ!甘辛タレのかかった豚肉を食べ、その味が消えないうちにポテサラをちょいと食べ、なんだかわかんないくらいに混ざり合った口の中の幸せをビールで流し込む。

エレベーター200円。なぜエレベーターなのかは世界三大居酒屋なぞなぞのひとつである(嘘)

 そしてエレベーター。どうしてエレベーターなのか?それはもう完全になぞなぞです。知らない人は考えてみてください。というか、写真見れば一目瞭然…というわけにもいかない人も多いかも。それは、あまりのダジャレっぷりに大人の頭は反応できないからかもしれない。これ、厚揚げの上に大根おろしがのってます。厚揚げ…上げ…大根おろし…下ろし…上げ下ろし…エレベーター!

 なお、こちらのメニューには「エレベーター(おあげとおろし)」と、きちんと説明が書いている。唯一の不満!そこは、あくまでなぞなぞでいってほしい!書いちゃダメでしょ!とまあ、そんなことはどっちでもよくて、とにもかくにもエレべーター。揚げの味がしっかりしてて口の中でじわっと旨い。なぞなぞ放棄でも旨いからいい!はい、下ろして上げてみたが、どうか。しかし、この厚揚げと大根おろし(と葱)というだけのものが、どうしてこんなに旨いんだろう。どうしてビールが進むんだろう。気づけば三杯目が空になるところだ。

ハイボールとお惣菜いろいろでまったりしてみた

 ここからはハイボールに切り替え!お腹もふくらんできたし、もう少しゆっくりさせてもらってから帰ろうか。まあ、まだ食べるんだけど。初めて見る「オークマスターハイボール(250円)」と、オール150円の〝本日のお惣菜〟から「とり皮の中華風酢のもの」をチョイス。

「オークマスターハイボール」250円と「とり皮の中華風酢のもの」150円

 グラスのKIRINロゴを見て思い出した。オークマスターって、今年キリンが出したお手ごろウィスキーの銘柄だ。呑んでみると…すっきりー。薄いんではなく、すっきり旨いやつだ。これ、何杯でも呑めそうな憎いアンチクショウだ。しっかりとした歯ごたえでほどよい酢の味がしみこんだ。旨いとり皮なんて物が一緒だとガンガンいっちゃうやつだ。これは危険だ。その危険を回避するためか、やたらと旨い「とり皮の中華風酢のもの」はあっという間になくなった。危なかった…。小鉢1品だけでハイボール何杯も呑むところだった。

 でも、それは小鉢2品3品なら呑んでもいいってことだよね。そういうことで、「ピリ辛メンマ」と「カレーレンコン」も注文。いずれも150円だ。なにかいろんなことを間違っているような気もするが、これでよい。

ピリ辛メンマ150円。歯ごたえ抜群、旨さも抜群。いくらでも呑める!怖い!

カレーレンコン150円。メンマとはまた違った歯ごたえのよさ。絶妙なカレー味。怖い!

 コリッとした歯ごたえで「ピリ辛のメンマ」。サクッとした歯ごたえでカレー風味が効いた「レンコンカレー」。かぶってるようでかぶっていない、絶妙な2つの小鉢が目の前にあった。正直、あんまりよくない食べ方のような気がする。でも、この旨さ、楽しさの前では「今日は勘弁してください」と平謝りしてもいい。美味しさロマンチックが止まらないがハイボールも止まらない。2種類の辛さで呑むハイボールが止まらない!

 だが、こういう時は、意識して終わりを決めないといけない。具体的には、お酒とアテが同時に終われるようにペース配分しないといけないのだ。だが、小鉢2つが空になりそうになってもハイボールはいっぱい、という状況になってしまった。ここにきて酒だけ呑むというのは危険(?)なので、もう1品いくべきではないか。だが、さすがに料理はもう入らない…。

 と思った時に目に入ったのが「りんごの天ぷら白味噌和え」。りんごの天ぷら?なんだそれ?だが、これは僥倖!残りのハイボールを片付けるのに、アテなんだかデザートなんだかよくわからないがいかにもそそる「りんごの天ぷら白味噌和え」はベストな選択ではないのか?というか、チェストー!な勢いでベストやで!

りんごの天ぷらなら家康も死ななかった

「りんごの天ぷら白味噌和え」180円。アテなんだかデザートなんだかわかんないけど旨い!

 結論から言うと、「なにこれ旨すぎ!」である。カリッと揚げた衣をかじると、中からシャリッとしたりんごが出てくる。当たり前といえば当たり前だが、こんなのちょっと初めてだ。

パクッと割れば、なかにはりんご。なお、付け合せの野菜を白味噌につけてもそりゃ旨い。

 しかも、カリッとした天ぷら衣と白味噌の組み合わせが抜群で、そこにりんごの甘さがを加わったりするともうたまりません。なんだこれ。なんだこれ、と思いつつバクバク食べちゃうやつ。口の中が甘さでいっぱいになったらハイボールで流せばいい。徳川家康は鯛の天ぷらに当たって死んだというが、もしもりんごの天ぷらだったらもっと寿命が延びてたはず。具体的には島原の乱くらいまで(適当)。それくらいの勢いで、旨い!だけどやっぱり、アテなのかデザートなのかよくわからん!ここはもう、アテザートってことで!もはや錯乱といってもいい。

 という感じで、大満足で呑みすぎました食いすぎました。近々また来ようと誓いつつ、最初同様ステキな笑顔の女性スタッフの方にお会計していただき、さらに嬉しい気分に。ごちそうさまでした!

 と、終わる前にお店の場所について。基本的には四条河原町の交差点北西すぐでわかりやすいはずが、お店自体が路地からちょっと奥まっているので微妙に見過ごしがちだったりする。まあ当方が呑む気にはやってうっかりしてたのもあるが、他にも迷う人もいるかもしれないので、蛇足かもしれないが交差点からの道筋もいれておきます。

今回のひとり呑み代

 

生ビール 300円×3

オークマスターハイボール 250円×3

牛モツ煮込み 180円

自家製ポテサラ 150円

蒸し豚 380円

エレベーター 200円

とり皮の中華風酢のもの 150円

ピリ辛メンマ 150円

レンコンカレー 150円

りんごの天ぷら白味噌和え 180円

合計3,190円

※税込み 

四条河原町交差点北西角からのルート

1 交差点北西の宝くじ売場横を入る
2 立ち呑み「たつみ」の角を左へ
3 柳小路には入らず道なりに進む
4 左手の自転車置き場の奥!
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番外編 そしてすぐにリピート…!

 そして、近々で京都に行く用事があったのでまたふらふらと寄ってみた。今回はサクッといこうと、生ビールと「アナゴ炙り」から。

穴子の炙り 250円。柔らかい身の甘みと万願寺のかすかな辛さの組み合わせが最高。

 柔らかい穴子とタレの旨さでビールが進む!さらに「豚のトントロ味噌ダレ和え」!じゅわっと広がる脂と、絶妙に甘辛い味噌ダレが旨すぎて困る。ご飯がほしくなりすぎて困る!メニューには普通にごはんもあるし(150円)、どうしよう…と考えてひらめいた。これ、豚トロを野菜にくるんで味噌ダレつけたらすごいことになるんじゃないだろうか。そこで、オール150円の〝本日のお惣菜〟からグリーンサラダを頼んでみる。ドレッシングは半分だけかけてください!

豚のトントロ味噌ダレ和え380円。この味噌ダレが、素晴らしい仕事をするのだ。

グリーンサラダ150円。普通の野菜。普通のサラダ。そのポテンシャルは無限大だ。

 豚トロをレタスでくるんで味噌ダレをつけて食べる。うーまーいー。こんなの、旨くないはずがない。思わずニヤニヤする旨さ。こんな感じでいろいろ組み合わせて食べるのもまた楽しい。なお、毎週水曜日はレディスデーとのことで、女性ひとり、もしくは女性のみのグループの方はドリンク100円オフ(一部のぞく)とのこと。うらやましい!

立ち呑み居酒屋

「すいば 四条河原町店」

TEL 075・212・7701

営業時間 月~金 16時~24時 土・日・祝 15時~24時

定休日 月・第1火

京都府京都市中京区中之町569-2

​公式HP http://www.suiba.jp/